運動のコツとは何か

感覚の集合

運動のコツは、言葉で表現できなかった感覚の集合です。

感覚とは何か

手や足などの神経(ニューロン)が脳に繋がっているので、私達は感覚を識別できます。 しかし、私達の意識は感覚すべてを識別していません。

例えばの話1️⃣

例えば、手の中でスマホが震えたとします あなたは、手の中のスマホが震えたと表現しますが、多種の感覚があります。 これらは統合されており、認識しづらいです。

手の甲の表皮が震える、虫様筋が震える、指先の筋肉が震える、手首の筋肉に振動を感じる。

そういった細かい感覚は一つの塊で統合されます。つまり「震える」という感覚です。 この「震える」感覚は、細かい情報をあなたに伝えません。意識すればわかりますが、意識しなければ何かアバウトな感覚に落とし込まれます。

私達が「コツ」と認識しているのはこのような感覚の集合です。 細かい情報をふるい落とし、ざっくりとした感覚の塊(この場合は「震える」)をあなたに与えます。

例えばの話2️⃣

例えば、あなたはボールを投げます。 「投げる」と言っても、そのなかで動いている筋肉は様々です。 腕の筋肉から、肩、背中、腰、足の筋肉を連動させています。

しかし、私達にとって細かい感覚は一つの塊で統合されます。これがアナタの中の「投げる」という感覚です。 複数の感覚が統合された結果、一つのコツとして認識された「投げる」という感覚の集合です。

コツを掴むとは何か

(。・ω・。) チカラツキタ

コツを掴むのに注意すること

ここで注意することは一つです。 コツは無意識で作成するものです。 意識は介入し続けないことに注意しましょう。

例えば、あなたは正しい歩き方を知ったとしましょう。 それを常に意識しながら歩くと問題が生じます。 膝が痛くなったりするのです。 (大股で歩くとか、早歩きであるくなど大きな動き(粗大運動)なら問題ないです。膝はこの角度にする、のように細かくなればなるほど(巧緻運動)、問題がでる可能性があります。)

歩く行動は無意識に行っている行動です。 無意識は過去の体験からアナタ自身の体の使い方を統合しました。 無意識はアナタの体の体重移動から力の強さ、その他を統合して歩いています。

そこに意識がコントロールを加えるとどうなるでしょうか? 特定の行動だけ変更されます。体重移動や力のかけ方が調整されないので、膝や腰などが痛む可能性があります。

ただここで細かい行動を行ったとしても、それが自然になったのであればそれでいいです。 あなたはその行動を統合したためです。

つまり、意識的にずっとやるのがまずいってことですね。あとはアナタの体に任せておきましょう。